ウォールナット・ブラックウォールナット(BLACK WALNUT)
主 産 地  カナダのオンタリオ州南部からアメリカのテキサス州まで、また東はメーン州からフロリダまで北アメリカ全体に広く分布している。近縁の樹種が、メキシコおよび南アメリカのペルー、コロンビア、エクアドル、ベネズエラ、アルゼンチンに生育する。
別   名  アメリカンウォールナット、バージニアウォールナット、ウォールナット、ブラックヒッコリーナット、ウォールナットツリー、カナディアンウォールナット
外   観
 辺材はほとんど白に近い色で、魅力的な心材は、切断当初は薄褐色だが、時間の経過とともに深みのある暗茶褐色から黒へと変わり、しばしば紫色の筋をもつ。木理は一般に通直が、時に波状またはカーリー(巻毛状)である。肌目は粗の方であるが、一定している。

主要特性
 比較的重い木で干割れや劣化をさけるため乾燥は慎重に行う必要があるが、乾燥後はほとんど狂いを生じない。密度は中庸で、曲げは強さ、圧縮強さも中庸、剛性および耐衝撃性は低く、蒸し曲げに対する適性はよい。手道具でも機械でも加工は容易だが、刃先を鈍磨させる性質が若干ある。釘・ネジ着性はく、接着性も申し分ない。加工していて楽しい木材で、ステインや艶出し材もよく吸収し、すばらしい仕上りを得ることができる。

用   途
 ライフルの床尾、銃床、高級キャビネット、家具、内装建具、ボート建造、楽器、大時計のケース、ろくろ細工、彫刻、木彫に広く用いられている。

備   考
 真正のウォールナット種のひとつである。
 
総 称 名  ブラックウォールナット
学   名  Juglans nigra
産   地  アメリカ
科   目  クルミ科
比   重  気乾比重 0.64  広葉樹
参考資料:世界木材図鑑(産調出版)
       木材活用ハンドブック(産調出版)
       熱帯の有用樹種(大日本山林会)